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    BEHRINGER コンプレッサー MDX 1000 の修理

    • 2015.05.12 Tuesday
    • 16:12
    お世話になっているPA業のお客様から故障品を頂きました。
    ちょうど楽器の録音でデジタルミキサーの内蔵コンプではなくアナログコンプが欲しいなと思っていた処なので、しかも評判が良い時代のモデルなので願ったりの品です。


    故障内容は、やけに熱くなって危なそうだから使わなくなったとの事で、どうやら内蔵のトランス付近が発熱するようなので、修理とリフレッシュをしました。

    まずは外観です。



    コンプレッサー、リミッター機能を2ch分備えた1Uサイズです。

    背面入出力端子はフォンのバランス対応。


    フタを開けてみると向かって右側に電源トランスと基板上には+-15vのレギュレーターが配置されています。

    熱くなると言われて受け取りましたがヒューズは飛んでません。
    そこでこのまま電源を入れて回路内の電源電圧を調べてみると、-15vの端子が-4vしか出ていません。そしてトランスがじんわり暖かくなってきました。
    んー開放状態で明らかに温まるのでケースを閉じていればそれなりに篭って熱も上がるんでしょうね。

    どうせコンデンサの交換など基板を取り出さなければならないのでバラします。

    基板全体です。


    改めてトランスを繋いで動作状態を確認すると、-15vのレギュレーター出力はこんな状態でした。電圧も足りずリプルも大きいです。


    では熱くなっていくトランスの二次側出力がどうなっているかを見るとこんな状態。


    レギュレーターかレギュレーターの先の負荷が過大で、トランスの電流供給能力を越えて-15v系がドロップしている様子。

    このようなケースでは大半が負荷側の部品にショートなり半ショートが生じているので、故障した部品の外観にはその影響が生じている事もあります。特に90年代のこのモデルのように大きい部品だと見た目で判りやすいです。

    で、改めて-15v経路をじっくり眺めたら判りました(笑)。
    こいつが犯人。

    赤○が問題の-15v出力部のパスコン(セラミック0.1uF)です。
    半ショートして焦げが現れています。撤去するだけで電圧も-15vの正常になり大きかったリプルも消えます。
    手前の電解はセラミックとパラの4.7uF。焼けた0.1uFは在庫の新品セラミックコンデンサで置き換えます。

    パスコン交換後は過負荷によって引っ張られていたトランスの出力電圧波形も正常になり発熱も収まりました。


    基板のパターンを追っかけて電源回路図を起こすと典型的な回路になっています。

    半ショートで抵抗化したパスコンは赤丸です。


    これで発熱も無くなったので改めて健康診断を。
    電源の波形を確認したら何だかオシロの輝線が太く見えてAC分が重畳しているみたいだったので、レンジを拡大してみるときれいなsin波が乗っています。
    上の電源回路図で+15vのラインですが、DC15vに約30mvppの発振波形が重畳しています。

    約26MHzと可聴周波数の遥か外ですが、発振の存在を見てしまうとスルーできないのでどこで発振してるか出処を探します。

    と、その前に新しいコンデンサが届いたので、古くなった電解コンデンサを全交換してから、改めて発振元の探索。

    コンデンサを全て交換した後の基板です。


    で、↑のように出力を繋いだ状態で改めて電源ラインに重畳した発振波形を見たら、約26MHzだった周波数が変わって約1.2MHzに下がりました。
    出力端子の接続状況で変動するのだからおそらく出力段のオペアンプで発振してるのでしょう。

    その付近を探るために回路図に起こしてみます。

    この機材の出力はバランス回路になっていて回路図にするとこうなります。
    オペアンプIC3はDIL8PinでBE027のマーク品。どうやらNJM4580DDのベリンガー向け選別品らしいですが本当のところはどうなんでしょうね。

    このオペアンプの端子で電源ラインに現れている発振波形と同じ周波数約1.2MHzの発振を探すと...

    オペアンプの2pinに盛大に現れていました。
    もちろん入力信号はナシでキレイに発振してます。


    この影響はAudio信号にどう現れるか見てみようと10kHzの矩形波を入れてみたのがこれです。

    上が入力波形で下が問題の回路を通った出力波形で、矢印のように水平に近い部分では特に輝線が太くなってるのが判ります。
    えっと、矩形波が正しい矩形波になってないのは今はスルーします(笑)

    そして時間軸をぐっと拡大してみると下の出力波形の輝線が太く見えるのは発振が重畳してるからと判ります。


    そして最初に挙げたオペアンプの2pinではどうなっているかというと、

    まぁなんとなく入力波形と発振波形の合成状態というのが判ります。

    で、発振を止めるのは止まる場所に適切かつ最小限のコンデンサを付加すると言うことで、結果はこうなりました。

    赤の10pFを追加です。
    反対のオペアンプ5pin側にも15pFが入っていますが、これも抵抗の上に跨ぐ後付感あふれるコンデンサなので、ずっと以前に似たような調査をした人によって付加されたのだと思います。それがベリンガーの製造工程の段階だったのか市場に出た後のユーザーによるものだったのかは判りませんが。

    実際の基板上はこうなりました。黄○が追加したコンデンサ。手前左の茶色15pFがもう一方のコンデンサ。


    発振波形がどうなったかというと、2pinの合成状態が

    このようになり、


    出力に重畳した様子も

    このようにキレイになり、


    太って見えていた矩形波も

    影響が消えてクリアになりました。


    この発振はch1,ch2の両方とも発生していたので対策のコンデンサも両方のオペアンプに追加しています。該当オペアンプはどちらのchでもIC3と記載されてます。
    ch1側の写真

    ch2側の写真



    完成です。

    これで発振も消えてスッキリした気分で使えます。

    おしまい。

     

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    • 16:12
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      コメント
      ベリンガーのユーロデスク SX-4882と言うミキサーですが、フェーダーのガリと一部のチャンネルでGAINのツマミを回してもレベルが上がらない等の症状が出て困っております。だいぶ前に中古で買ったのですが、修理は可能でしょうか?もし可能だとしたらおいくら位かかりそうですか?突然で申し訳ございませんが宜しくお願い致します。
      • 困った人A
      • 2015/11/23 8:16 PM
      気付くのが遅れましてすみません。
      フォームメールからのお問い合わせも頂いておりましたのでメールでご連絡いたしました。
      • カネイチ
      • 2015/11/25 10:21 AM
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