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    LA Audio EQX2 パラメトリック・イコライザーの修理

    • 2015.03.03 Tuesday
    • 18:34
    LA Audio EQX2 (Dual 3band Parametric EQ)で片chのHF設定に反応が無くノイズが出る故障ということで、オーナーさんから修理依頼を受けたのでその内容紹介です。


    まずは外観。
    PA機器なので19インチラックマウントタイプの1U品です。
    内部基板の検査シールには97年の記述があり15年以上経過したアナログ処理のモデル。LA Audioの現行品はEQX20がほぼ同じ回路構造(ダイアグラム上)です。


    この機材の機能は2ch品で各chにはLF(低域)、MF(中域)、HF(高域)を想定したパラメトリックEQがあり、VRによってEQの中心周波数とQの調整、ゲイン増減とEQのバイパス機能、1chにモノラル化して6バンドEQ化する機能があります。

    故障の状況はch2側(向かって右側)のHFのブロックでQはガリノイズ、周波数も反応が感じられず、ゲインは多少全体が変動する状況になっていました。また実際には機能していましたがモノラルSWをONしてモノラル動作になっていてもその状況を示すインジケーターLEDが点灯しない状態でした。


    分解して電源を入れて内部の電源経路電圧を確認し、入力を入れて信号に対する反応を確認します。

    今回はPCのオーディオIFとフリーソフトのWaveGene、WaveSpectraを使って現状を把握しておきます。
    問題のHFブロックは、Qが全く働かずポテンショメータの軸に触ればノイズになり、Freqも表示周波数とはずいぶんズレた低域寄りに僅かな反応が出る程度、ゲインもほとんど動かないので聴感と一致した状況でした。


    そこで回路を把握しないことにはどこが壊れているか追跡もできないのでパターンを追っかけて回路図を作ります。チップ部品は無く片面基板で太い配線パターンですから比較的短時間に書き取れました。とは言え手書きで汚いので雰囲気だけ載せます。


    問題のHFブロックについてはフィルタ回路を構成しているOPアンプIC203(TL072)が死んでいると予想し、Sin波を入れながらオシロでも確認したところ確定したので交換です。


    同時にQ調整で使っていたポテンショメーターも中点端子が殆どオープン状態と判ったのですが、同型品を入手するのが困難なので分解して復活できないか調べてみました。
    分解したところ。接点復活剤を試した形跡が残っています。


    アルコール洗浄してよく観察すると、中点の接点パターンが丸く摩耗し導体が無くなっている部分があります。無い部分に端子が当たるとオープン不良となり接触不安定の部分ではガリノイズが出る状況です。
    幸い摩耗していない中心寄りの部分は中点への導通も問題無いようなので、軸側の中点ブラシを中心寄りに曲げて接触位置を変えて再利用することにします。


    軸のブラシ部分で黄色○が中点の導体に触れているので、この2つを軸寄りに曲げて接触位置を移動させました。移動量は端子の幅位です。


    組み直してガリもオープンも出なくなったので再利用成功ですが、摩耗していることには変わりがないので使用頻度の高いHFではなくMF用と入れ替えておきます。


    それからモノラルSWのインジケーターLEDの点灯回路を追ってみるとこんな部分がありました。
    ランドにハンダが載っていますが部品の足はドーナツの中心に端子が浮いている状態で触れておらず、当然ですが導通がありません。ハンダの状態を見ると新品当時からのようでほとんど使わないSWのLEDなので気付かず今まで経ったのでしょう。
    15年経過品ということもあるので基板のハンダ付け全ポイントの再ハンダで接触不良と劣化を除去します。


    機能が回復したところでオーナーさんの意向もあり電解コンデンサーを全てニチコンMUSE系に交換してリフレッシュし、数日を聴感チェックをしながらエージングした後に基本特性の確認をします。


    特性計測はAudio-IFの特性測定の上で、両ch共3バンド全てで計測していますが、その中からHFのQ12で10dbブーストを一例に載せるとこんな感じでした。

    中心周波数の反応はMID領域から20Khzまでスムーズに変化し、Qを0.5にすればぐっと広域に広がって効くので1バンド当たりのEQ自在度がとても高くなっています。もちろんゲインのカットも同等レベルなので音色の調整には持ってこいです。

    以上で修理完了しオーナーさんにも満足頂きました。
     

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